今はマンション売却に有利な時期か?
野中清志 住宅コンサルタント 野中清志 著

マンションはいつ売るのが有利なのでしょうか。不動産市場全体には大きな波があります。不動産価格が上昇している時期や下降している時期、安定している時期などが大きなスパンで繰り返されています。

こうした不動産市場全体の動向を見極めながら、売却に有利な時期を探ってみましょう。

中古マンションの価格の要素とは?

マンションの価格に占める要素は、「土地代(地価)」「建物代(建築費)」の二つから成り立っています。さらに価格変動の要因となるものは、「経年変化や市場の変化」、そして「需要の変化」などです。

こうした点を踏まえて、不動産市場の変化を見てみましょう。

地価は都心部を中心に上昇中

国土交通省が発表した2016年の公示地価によると、東京圏の地価は2012年、2013年と前年比下落となっていましたが、2014年には上昇に転じました。
2016年には住宅地で0.6%、商業地で2.7%の上昇となり、上昇率は拡大してきています。

また、地価は都市部を中心として大きく上昇しており、特に東京都心部等において上昇が著しくなっています。こうした地価の上昇は新築マンションのみならず、中古マンションの価格にも大きな影響を与えています。

特に都心部の商業地の地価上昇率は大きく、そういったエリアのマンションは売却時にも比較的高く売れる傾向にあると言えます。

公示地価
地価変動率の推移(東京圏)
2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
住宅地 ▲ 1.6% ▲ 0.7% 0.7% 0.5% 0.6%
商業地 ▲ 1.9% ▲ 0.5% 1.7% 2.0% 2.7%
<国土交通省「平成28年地価公示」>
地価変動率の推移(東京都)
2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
住宅地 ▲ 1.0% ▲ 0.3% 1.4% 1.4% 1.7%
商業地 ▲ 1.9% ▲ 0.4% 2.4% 2.9% 4.2%

中古マンション価格は上昇傾向に

首都圏のマンションの価格(成約価格)を見てみると、2012年を底として上昇傾向にあります。

2012年の2,515万円から、2015年には2,932万円へ上昇、平方メートル単価は2012年の38.40万円から、2015年には45.94万円と上昇しています。

中古マンション価格(成約価格)の推移(首都圏)
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
成約価格 2,516万円 2,515万円 2,614万円 2,789万円 2,932万円
平方メートル単価 38.66万円 38.40万円 40.58万円 43.41万円 45.94万円
<公益財団法人東日本不動産流通機構調べ>

新築マンション価格も上昇

中古マンション価格上昇の要因は、新築マンションの価格上昇の影響もあります。首都圏の新築マンション価格は上昇傾向にあり、2012年を底として連続上昇となっています。

平均価格は、2012年の4,540万円から、2015年には5,518万円と、1,000万円もの上昇となりました。平方メートル単価では、2012年の64.5万円から、2015年には77.9万円と、20%以上上昇しています。

こうした新築マンションの価格上昇は、近隣の中古マンションの価格上昇の要因となります。

新築マンション価格の推移(首都圏)
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
平均価格 4,578万円 4,540万円 4,929万円 5,060万円 5,518万円
平方メートル単価 65.0万円 64.5万円 69.7万円 71.1万円 77.9万円
<不動産経済研究所調べ>

中古マンションの成約件数も増加

中古マンションの成約件数も上昇傾向にあり、2011年の29,620件から、2015年には35,100件と、5,480件と約18%増加しています。

これは新築マンション価格が上昇しているため、中古マンションに需要がシフトしていることが考えられます。

中古マンションの成約件数(首都圏)
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
成約件数 29,620件 32,448件 36,762件 33,265件 35,100件
<公益財団法人東日本不動産流通機構調べ>

マンション価格が上向きの今が売却の好機か?

このように地価・新築マンション・中古マンションの価格が上昇しており、特に中古マンションは成約件数も増加しています。

市場の活性化には、住宅ローンが低金利であることも影響しています。中古マンション価格は高値圏にあり、今が売却の好機であると言えます。

更に高値で売却したいという方もいらっしゃると思いますが、専門家でも最高値となる時期を見極めることは困難です。

最高値ではなく「高値圏」にあるうちに売却することが、売却成功の秘訣と言えます。

ご所有のマンションがいくらで売れるか見てみましょう

こうした不動産価格が上昇傾向にある中、自分のマンションは果たしていくらで売れるか気になる所です。

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不動産会社の繁忙期とは?

賃貸で部屋を探す方が多くなる時期があります。それは4月の新年度の前で、10月から3月くらいに多くなる傾向にあります。4月から6月にかけても、6月の結婚シーズンに向けてファミリー物件の需要が多くなる時期です。夏はあまり需要が多くないですが、秋はまた結婚シーズンですから、それに向けて、ファミリー物件の需要は多くなります。

マンションを購入する目的の方は、1年を通して良い物件が出るのを待っています。賃貸と違って長期的に探していますので、いつ売ってもそれほど変わらないと言えます。

ですからマンションを売却する場合には、いつでもご自身の都合の良い時期でよいと思います。

但し地域などによっても異なりますので、詳しくは不動産会社等にご相談下さい。

野中清志
野中清志    < 住宅コンサルタント >
マンションデベロッパーを経て、2003年に株式会社オフィス野中を設立。
首都圏・関西及び全国でマンション購入に関する講演多数。内容は居住用から資産運用セミナーなど、年間100本近く講演。
最近の主な著書・連載等

「「売れる」「貸せる」マンション購入法」週刊住宅新聞社
「ワンルームマンション投資法」週刊住宅新聞社
「「お金」見直し応援隊」日経BPセーフティジャパン(Web)他多数

テレビ出演等

TOKYO MX TV他「ビジネス最前線 不動産による資産活用の今」(2016年3月)、BS12〔TwellV(トゥエルビ)〕「マンション投資 成功へのセオリー」(2014年12月)、「海外投資家も注目する東京の不動産」(2013年11月)、他ACT ON TV等 多数